ユニオンの拠出金利権と東京ユニオン・京品ホテル解決金事件

 

最近、ブログの更新が滞っておりましたが、DMUは元気です。

突然ですが、今回、私たちの闘いが、こんなにも熾烈な闘いとなってしまった根源的な理由、そして、この闘いに断固勝利しなければならない理由が、思わぬ所から見つかりました。

それが、東京ユニオン・京品ホテル解決金事件です。

京品ホテル事件とは、ウィキペディアに詳しいので引用しますが……

 

バブル期のリゾートホテル経営など多角経営に伴う約60億円の債務を抱えていることに加え、建物が耐震基準を満たさないこと、耐震基準を満たすためには約20億円の改装費を要すること[2]などを理由に、京品実業はホテルを担保に債権を売却することを決定。2008年(平成20年)5月8日に、経営者から従業員に対し、退職金40%上乗せ及び、有給買取を条件に10月20日の廃業と解雇を通告した。これに対し、一部の従業員は、解雇撤回を求め、労働組合を結成し、団体交渉を行うなどした。

10月20日、経営者は当初の通告通り、ホテルの廃業と従業員の全員解雇を正式に発表した(翌日の10月21日の臨時株主総会で会社解散し、以後は清算法人となった)が、一部の従業員は、これに対して地位保全の裁判を起こすとともに、10月21日より東京ユニオンから資金を借り、元従業員が"自主営業"(会社側は不法占拠及び保健所の許可を得てない無許可営業としている)する異常事態に発展した[4]。解雇通告された元従業員の地位保全裁判の結果が出ないままの廃業だった。ただし、この廃業とは廃業手続きに入ったという意味で、債権債務の整理が終わらないと正式な廃業はできない。

ホテルの土地及び建物は、2008年(平成20年)5月1日付で既に売却済みであり、京品実業は10月31日付で引き渡し履行の義務があったが、11月19日時点では所有権移転登記はまだ行われていなかった。元従業員達は、対抗して、11月以降も"自主営業"を継続した[5]ほか、10月31日に元従業員46人の地位確認を求める訴訟を東京地裁に起こした。一方、サンライズファイナンス側は、11月5日に、元従業員の立入禁止の仮処分を申請した。

96日間に渡って"自主営業"を続けてきたが、2009年(平成21年)1月15日に、東京地裁は、不法占拠している元従業員に対して、建物明渡しの仮処分決定(立ち退き命令)を行なう。

期限までに自主的な退去が行なわれなかったことから、2009年1月25日朝7時から、明渡しの強制執行が行われ、立ち入りを行おうとした執行官・シンテイ警備・警察側と元従業員・労組の間で衝突が起きたものの、元従業員らは強制的に排除された。なお元従業員らが地位確認を求めた訴訟は、2010年(平成22年)1月29日に金銭的な解決で合意し、和解が成立した。原告はその内容を「勝利的な和解内容」と評価した。


……というものです。

要するに、経営が傾いたホテルが従業員を全員解雇して廃業しようとしたところ、従業員が東京ユニオンに加入して支部を結成、団体交渉をしたが廃業を撤回させる事はできず、そのまま自主管理闘争に突入。しかし、3ヶ月で仮処分が出て強制的に排除され、その後、破産管財人との団体交渉で一定の解決金を引き出した……のですが、問題はその後です。

当該組合員が知らぬ間に『東京ユニオン』へ解決金

上の記事にあるように、京品ホテルの被解雇者で、あくまでも争った組合員は、46名です。それに対して、原告(東京ユニオン元組合員・被害者)の声明によれば、解決金は1億2500万円。ベテランの正社員からアルバイトまで、多種多様の雇用形態の労働者がいますが、この時点では、押し並べて一人頭271万円です。(東京ユニオンの主張では)「黒字」の「偽装倒産」であるとしても、悪い水準ではありませんね。

 

しかし、この1億2500万円のうち、東京ユニオンは、7500万円もの額を、当該組合員ではなく東京ユニオンへの『解決金』として所得してしまいます。

…………上記和解については、京品支部代表者や支部長は、全く和解内容を事前に知らされませんでしたが、裁判所の和解では、5000万円が支部組合員らに対する解決金として、7500万円が被告組合への解決金として支払われることが定められておりました。

それ自体はまだしも、少なくとも被害者側の主張としては、「全く和解内容を事前に知らされていなかった」といいます。プレカリアートユニオンでも心当たりがあることですが、ユニオンとユニオンが斡旋した弁護士が和解交渉をコントロールし、当事者である組合員が蚊帳の外におかれるという事は、考えうるところです。

消えた4,000万円の東京ユニオン『職場再建基金』

問題はこれに留まりません。東京ユニオンは、「組合の経費」として、3,500万円を徴収したといいます。

……しかも、その分配内容たるや、組合が得た7500万円については、組合の経費として(弁護士費用も含めて)3500万円を差し引いた上……

このうち1,250万円は、弁護士2名(第二東京弁護士会の鬼束忠則、五十嵐潤先生)の成果報酬であったようです。当該組合員らを原告とする訴訟の費用なので、これを解決金から負担させることは、妥当というべきでしょう。

残部の2,250万円が、東京ユニオンとしての「経費」と考えられますが、組合の「経費」は、特別の合意がない限り、全員が一律に負担する「組合費」で賄われるべきものです。

というのも、組合としては、まったく経費を使わずに争議を解決して大きな「黒字」で終わらせられる可能性もありますし(プレカリアートユニオンでもよくあります)、かつ、長期化して経費がかかるか否かは、その後交渉権を握る組合次第となるところが大きいので、その負担を、交渉権限のない当該組合員に負わせるのは、適当とはいえないからです。

プレカリアートユニオンでも「拠出金」(≒解決金の20%)という規定はありますが、規約通りの処理をしたとすれば、組合員に分配される5,000万円から”拠出金”(ここでは、東京ユニオンも20%と仮定します)が徴収された上で2,250万円の”経費”を取り立てていた可能性が高く、もしそうであれば、東京ユニオンは事実上3,250万円のいわゆる”拠出金”を得ることになるので、組合員の負担は25%を超えます。

”経費”を除く4,000万円は、『職場再建基金』なる名目で、組合員には分配されず、東京ユニオンに渡りました。

4000万円については、東京ユニオン本部が、職場再建の事業をする「職場再建基金」として用い、支部組合員らには分配しない。

この『職場再建基金』をもとに開業されたのが、南新宿駅のダイニングバー「フォーエバー707」です。ちなみに、全体としては悪くない和解水準だったはずが、この時点で46名の当該組合員には5,000万円しか分配されず、単純計算で、一人頭108万円で涙を吞んだことになります。被解雇者46名の間での和解金の分配内容も、東京ユニオンが一方的(少なくとも、京品ホテル支部に無断で)に決定したとのことです。

苦しい、長期間の争議負担を考えれば、会社が当初提案していた和解金40%割増の合意退職を吞んでいた方が良かったのではないか、と思えてなりません。

 

レイバーネット(http://www.labornetjp.org/news/2011/1116tokyo)より引用

投稿者 : 東京ユニオン 関口達矢

京品闘争の第2ステージ「ダイニングバー フォーエバー707」開店のお知らせ

JR品川駅高輪口の老舗ホテル・京品ホテルの廃業と労働者の解雇をきっかけに、東京ユニオンの支部として労働組合が結成されたのが2008年。その後、廃業を決めた経営者に対して、労働組合は自主営業で対抗しましたが、2009年1月に強制執行により職場から排除されてしまいます。

(……中略……)

このたび無事に「ダイニングバー フォーエバー707」を東京都渋谷区代々木(最寄駅はJR新宿駅の南口)にオープンすることができました。

開店にあたっては、債権者から引き出した資金だけでは必ずしも十分ではなかったため、新たに多くの方々に出資をしていただきました。

そうした関係者を招いて11月14日にプレオープン、翌15日にグランドオープンを迎えることになりました。

お近くにおいでの際には、是非、お立ち寄りください!

〒151-0053 東京都渋谷区代々木2-20-12呉羽小野木ビルB1 電話:03-5350-0787

営業開始時刻は17時~、ラストオーダーは23時30分です。
ブログ「千客万来 ダイニングバー フォーエバー707」も開設しました。併せてご覧ください。今後、お店のさまざまな情報をご紹介していきます。

 

(引用元:レイバーネット)

……ところが、平成23年11月16日開店の『フォーエバー707』は、資本金(職場再建基金)4,000万円に加えて「新たに多くの方々に出資をしていただいた」はずが、被解雇者46名中5名のみを雇用し、わずか1年半後の平成25年4月27日に閉店倒産します

平成25年1月の時点で「職場再建資金は底をついた」との記述もあります。つまり、資本金(職場再建基金)4,000万円を食い潰すまで、わずか13ヶ月間であったということです

検討してみましょう、5名の人件費が125万円、これが13ヶ月で1,625万円。店舗の最寄り駅は南新宿駅ですが、この地域の平均坪単価は約22,000円(平成31年現在)、ただし、当時はリーマンショック〜東日本大震災の不景気のどん底でしたから、ここ3年間の最低値である16,000円を採用します。店舗面積は31坪ですから、賃料は49万6千円で、13ヶ月では509万円。
(もっとも賃金については、平成24年3月以降、「売上に比例して大幅に引き下げ」たそうです。)

ここまで、しめて2,118万円です。1,882万円も残っているように思えますが、なぜ「底を突いた」のでしょう。

もちろん、実際に飲食店を運営するには、内装費、光熱水道費や広告宣伝費、仕入高等も発生しますが、売上高も発生しますので、ここでは、変動費ぐらいは賄えていたと考えます。キッチン等の什器備品には、一般に100万円強がかかるといいます。これを考慮しても、開業13ヶ月時点であれば1,700万円は残っていたはずです。

こうして考えると、非常に不可解です。

上の計算には、それなりには発生していたであろう売上高の収入や、「大幅に下げた」という賃金の変化を一切勘案していません。被解雇者5名が、31坪の店内で、フルタイムで何もせず座っていただけで、一人も来店者がなかったとしても、13ヶ月で4,000万円を食い潰すことはなかったと考えられるのです。

ちなみに、この『フォーエバー707』(企業組合フォーエバー707)の経営者・代表理事は、東京ユニオン執行委員長の渡辺秀雄氏。ここまで収支が不可解なことでは、理事としてそれなりの額の「役員報酬」などを得ていたのではないかと推測せざるを得ません。

また、客観的に見れば、「京品ホテル事件の解決金の3分の1が、多数の組合員の意に反してユニオンの委員長が経営する企業に出資され運転資金となったが、わずか1年と1ヶ月で食い潰された」と表現されても仕方がない内容でしょう。

同氏は「飲食店の経営を軌道に乗せることはなかなか難しく、経験不足もあり適切な経営判断ができなかったことも事実です」とコメントしていますが、労働運動一本槍の”活動家”が「経験不足で適切な経営判断ができない」ことなど、開業前から分かりきっていたことです。

こんなにも恐るべき経営成績に陥り、46名の被解雇者のうち5名の雇用を1年半しか維持できずに終わるぐらいであれば、『職場再建基金』の4,000万円は被解雇者全員に分配しておくべきだったと考えます。

プレカリアートユニオン・清水直子さんと京品ホテル事件の関係

ちなみに、使用者プレカリアートユニオン・執行委員長の清水直子さんも、経営する「自由と生存の家」が販売する野菜を『フォーエバー707』に仕入れてもらうなど、一応の取引関係があったようです。また、当該組合員が東京ユニオンを提訴した際にも、「労働組合が争議を行い解決した労使紛争の解決金が組合の口座に振り込まれること自体は、とくにおかしいことではないでしょう。」コメントしています。

なお、東京ユニオンの関口達矢さんですが、DMU前田の名誉を毀損し、ユニオン(合同労組)でありながら組合員の氏名をインターネット上で一般公開するプレカリアートユニオンの違法なブログを、関口達矢さん自身と東京ユニオン、東京ユニオンドライバー支部のツイッターで4千名のフォロワーに拡散し、あろうことか清水直子(こと関口直子)さんと、ご夫婦で組合潰し、名誉毀損活動に勤しんでいます。

拠出金利権、搾取構造とのたたかいに向けて

お気付きの方も多いかと思いますが、京品ホテル事件は、あくまでもプレカリアートユニオンではなく東京ユニオンの問題ですし、私どもプレカリアートユニオンのアルバイトの労働条件や非正規差別の問題に直接の関係はありません。

しかし、東京ユニオンは、事務局長の関口達矢さんがプレカリアートユニオン執行委員長の清水直子さんと夫婦関係にあり、私どもへの組合潰しにも共同して取り組んでいるという点で関係が深く、また、上で紹介したような組合員からの搾取も、私たち非正規職員からの搾取も、専従者の利益を図るという目的の点では一致していることから、言及する必要があると考えました。

つまり、今回の問題は、いち個別的労使紛争ではなく、ユニオンの専従者がユニオンの組合員と非正規職員の両方から搾取するという構造を覆すための、社会問題としての闘争であるということです。

このような認識をもとに、今後、DMUでは、より盛んに、各所へのアピールをおこないます。また、プレカリアートユニオンを含む各ユニオンの被害者同士での連帯・情報交換を深めて参ります。

個人的には、労働弁護団もユニオンの専従者もそうですが、弱者の味方として働くという道を一度は選択したはずなのに、結局は経営法曹やホリエモンのような多額の金銭へのあこがれ、嫉妬が捨てきれないのかなという感想を持ちました。

もっとも、どのような理由があれ、私たちは、労働者の、労働者による、労働者のための組合活動を取り戻し、職員として堂々とブラック企業を批判し、対峙するため、清水直子氏はじめユニオン専従者による、労働者に対する裏切り、搾取とたたかい続けるものです。

主な出典

東京ユニオン説得のお願い/東京ユニオン旧京品支部(旧京品ホテル争議団)

京品ホテル闘争の支援者の皆さんへ/東京ユニオン ほか

京品ホテル争議(弁護士懲戒請求書)

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3 COMMENTS

名倉マミ

 まるで善良な農夫を無実の罪で処刑してその所有していた葡萄園を奪い、諫言した預言者エリヤをも迫害して殺そうとしたアハブ王とイゼベル王妃のようですこと!
(旧約聖書「列王記」。ちなみに、どっちかというと嫁の方がしぶとくてタチ悪い)

 昨日レインボープライドに行ったら関口達矢さんがユニオニオンの中に入っていて、ぬいぐるみの中から出てきて前田さんと長いこと言い争っていましたが(色気のない話です)、やはり奥方を愛しているのでしょうか。

 清水直子さんは引越社の井ノ口副社長を離婚に追いこんだことを笑いながら話していましたが、私はこのブログにも度々登場する執行委員の武内惇さんが今回の件で家庭崩壊するんじゃないかと心配です。

 まあ清水さん・武内さんは私と前田さんとTさんが通う教会の牧師さんにまで前田中傷ビラを送りつけて、私たちの心をズタズタに切り刻み、私たちの教会生活を破壊しようとした&その件について、私がちゃんと文書で抗議したにも関わらず、今に至るまで一言の言及すら聞かれないのですから、それぐらいされてもしょうがないですね。

 「主はその僕ティシュベ人エリヤによってこう言われた。『イゼベルの肉は、イズレエルの所有地(注:善良な農夫から取り上げた葡萄園のことと思われます)で犬に喰われ、イゼベルの遺体はイズレエルの所有地で畑の面に撒かれた肥やしのようになり、これがイゼベルだとは誰も言えなくなる』」
(「列王記下」9:36-37)

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高橋良平

私は愛知県で期間工をしながら個人加盟労組に参加している者です。
質問なのですが、1.当事者抜きの和解は最初から同意を得ての事ですか?2.金銭面の対立も規約との関係や当事者との合意が大切かなと思いますがどうなっていたのですか?3.解決金が組合に一旦入るのは、あくまで組合として組合活動の成果として勝ち取ったものであるから当然と考えますが?
問題は組合と個人の間の契約が適切にあるのか?又それが正しく履行されているのか、にあると思います。どうでしょうか?

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dmu

こんにちは。あくまでも東京ユニオンの話なので、情報から分かる限り……ですけど。
(1)
東京ユニオンの言い分としては、組合に加入し、組合が斡旋した弁護士に依頼した時点で、和解内容(解決金の分配などなど)を、渡辺委員長に白紙委任したのだから、個別に同意を得る必要はない、ということなのでしょう。それが妥当かどうかは、私たち個々人がそれぞれ評価して意見表明をするべきことです。
(2)
当事者ではないのでご回答が難しいですが、少なくとも、十分な信頼関係がなかったのではなかろうかと思います。
プレカリアートユニオンでもよくあることですが、当該組合員の合意なく労働委員会の手続を始めたり、団体交渉を取下げたりということは度々あり、
私どものもとにも、被害者からの相談や告発が多々寄せられています。
今後、書記局アルバイトとの正常な集団的労使関係を構築してゆく中で、専従者ではなく組合員の利益を第一に考えその意思を尊重することも確認しなければなりません。
(3)
ユニオンの専従者は、まさに
「あくまで組合として組合活動の成果として勝ち取ったものであるから当然だ」(例えば、プレカリアートユニオンの清水直子さんなら「組合のお金ですから」)
といいますが、
形式的にはそうであっても、実質的には、未払残業代や、解雇に対する補償金としてのお金であることがほとんどです。
この点も考えれば、ユニオンに支払われるのが当然だとまではいえないとおもいます。規約に定めがあるか、個別の合意があるかという点もあります。
ちなみに、元当該組合員という視点で付け加えれば、会社から多額の解決金が振り込まれ、これが通帳に記帳されることには、会社に勝利したというひとつの記念としての意味もあると思っています。

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