東京都労働委員会による法人設立認可について

関係者各位

 弊DMU労働労務相談所(代表者宮城史門、東京都板橋区)は、令和4年11月1日、東京都労働委員会により法適合組合であることの認証を受け、法人設立を認可されました(令和4年度証第9号)。

 弊所は、「職業愛と相互尊重の産業社会」確立を活動の目的としていることにその特徴が存します。

 それは、即ち、同僚と一緒に精一杯仕事をして、結果を出しつつ、お客様に感謝されて働くのが嬉しいという「当たり前」を、あらゆる職場で現実のものとするということです。

 この点、一般的に「労働組合」といえば、革新系の政党や思想と一体をなしていることが多く、そこでは組織の論理が個の実存よりも優先され、会社組織のそれと大差ないというのが現実です。
 他方で、弊所では、あくまでも会員が抱える個別の労働事件の円満解決が組織の存在目的で、その背後関係に「しがらみ」や「組織の論理」は毫も存しません

 もっとも、それでは使用者に甘いのか、まともに闘わないのかといえば全くそういう事はなく、例えばノースサンド事件では「金持ちの経営者が弁護士に数百万をポンと積めば、パワハラなど経営者側の責任に基づく問題をもみ消し、ゲーム感覚で気軽に解雇もできる」という構造(≒ブラックな弁護士業のビジネスモデル)そのものを解体することを目的として、経営者側に加担した人事、総務責任者、パワハラ加害者をも組合活動の対象とした「対抗言論プログラム」を展開しており、法律が云々という理屈よりも「自己の利益を図るために人を欺き、陥れる」という背信的態度に対する道義的非難を基礎として徹底的に争っています。

 ブラック企業の経営者や、その顧問弁護士の指示に軽々に従うと、仮に労働者本人に裁判等で勝利したとしても、結局は組合活動としての対抗言論によって加害行為の事実を拡散され、その後の「きれいな」人生の展開を完全に閉ざされるというプレッシャーは、ブラック企業経営者やその弁護士等に協力する者を牽制するために十分な圧力であると考えられます。
 ロシアによるウクライナ侵攻、ブチャでの蛮行を例に取るまでもなく、加害行為は、権力者によって行われるのではなく、権力者の命令に盲従する加害者個々人により行われるのです。そうして、「アラブの春」後の中東諸国においてそうであるように、悪事を命じる権力者を倒しても、たちまち別の権力者が現れて別の悪事を命じることが多いので、私たちは、悪事を命じられてもそれに抗う人間的な勇気を持つべきであり、また、悪事を命じられとき、それを拒む勇気を持たず悪事に手を染める者は、悪事を命じた者に準じて社会的制裁を受ける必要があります。
 実際、刑罰法規の適用においても、例えば暴力団員が組長の命令で人を殺した場合において、命令に従っただけであったとしても実行犯の組員も殺人罪で処罰されることからも分かるように、上記の考え方は刑法の考え方とも軌を一にするものです。

 もっとも、法曹関係者の皆様においては、裁判所ではなく、労働組合が社会的制裁の担い手になるという立て付けに違和感を抱かれることでしょうが、人の身体や財産の自由を奪う刑罰法規の適用はなく、あくまでも言論に立脚した道義的非難を社会的制裁と位置づけているのですから、裁判所による命令等を必要としないのは当然のことです。
 弊所による対抗言論プログラムが不服であれば、裁判所において、弊所を相手取り記事削除等を求める訴訟提起をすることはできますが、そうであったとしても、訴訟提起をおこなって個別に記事削除義務を発生させない限りは、半永久的に対抗言論を削除させることができないというハードルの高さが、ブラック企業関係者に不当な行為を躊躇させる大きな理由になると考えられます。
 弊所は、ノースサンド事件をリーディングケースとして、雇用関係にゲーム感覚での不当な動機をもって臨む者が(労使ともに)いなくなることを期待します。

 他方で、上記ノースサンド事件を始めとする都労委、労働審判に発展した数件の事例を除く大部分の事例では、所謂ブラックユニオンのように相手方を大声で怒鳴りつけるとか、嫌がらせを繰り返して解決金を要求するとかの野蛮な所業に及ぶことなく、あくまでも穏当な話し合いによって、信頼関係の修復とまともな(=毎日の勤務が楽しいと思えるような)労使関係の建設に成功しております。

 そして、弊所としては、前身となった旧DMUでの反省も踏まえ、弊所とは考え方を異にする労働組合や弁護士等との対立は殊更望んではおりません。
 市場経済と同様に、どのようなサービスや商品が市場に存続するべきかを決めるのは、法律でもなければサービスや商品の供給者でもなく、あくまでもそれらに対して給付(代金の支払い)をおこなう需要者の側です。

 プレカリアートユニオン事件では、「アルバイトとは言ったが雇用ではない」等のユニオン側の主張について、話し合いで解決できない以上は裁判で決着をつけざるを得ないのは残念なことです。
 しかし、裁判になっている事件さえ決着がつけば、それ以外に何の恨み辛みもないのですから、謙虚な気持ちで、切磋琢磨して、共に、望ましい社会の建設に邁進できればと考えます

 法人登記を機に、上に述べたような弊所の行動指針をより一層徹底して参りたいと考えておりますので、今後とも各位の温かいご理解を賜りたいくお願い申し上げます。

令和4年11月6日          
 所長  宮  城  史  門

 

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