変われるか労働組合——プレカリアートユニオン大会決議不存在確認等請求事件・提訴のご報告

変われるか労働組合——組合民主主義の真価問う総会決議不存在確認等請求事件

当組合(DMU総研)は、プレカリアートユニオンで勤務していたパートタイムの専従者を組織する労働組合ですが、この程、組合員らが、プレカリアートユニオンを相手方として、その総会決議の不存在等を確認する訴訟を提起しましたので、ご報告します。

原告となった組合員ら(以下、「原告ら」)は、6月11日、東京地方裁判所に対し、訴状及び証拠説明書等を提出しました(本件訴訟)。訴状等は、被告プレカリアートユニオンに対する送達完了後、このウェブサイトでも公表する予定です。

クリックして訴状を閲覧

本件訴訟は、プレカリアートユニオン、ひいては日本の労働組合、特に地域ユニオンが、社会から孤立した「怖い人たち」の集団、もしくは共同体・同胞に対する貢献意欲、就労意欲がないのに注目だけを浴び、カネを稼ぎたい自称運動家のためだけの悪臭立ちこめる”合法的な嫌がらせ”(清水直子氏談)のプラットフォームとなり、市民からの共感を得られないブラックユニオンとして社会から見放されてしまうのか、

もしくは、労働運動業界及びブラック労弁という産業の利害関係、ひいては政治勢力による歴史的な労働組合支配という桎梏を打ち破り、職場において圧制を取り除き、人々に自由と余暇、そして労働における人間性回復への契機を与える主体としてレゾンデートルを取り戻すことができるのかという二者択一を、全ての労働者の問題として直接問いかけるものです。

当組合としても、たったの10名(当時)の仲間で支え合いながら、ブラック労弁を下し勝利和解に終わった昨年度のプレカリアートユニオン定期大会出席妨害事件に続く本件訴訟を、プレカリアートユニオン事件の”関ヶ原”と位置づけています。

プレカリアートユニオン総会決議不存在確認等請求事件とは

本件訴訟は、被告プレカリアートユニオンの組合員である原告らが、被告プレカリアートユニオンの総会(大会)開催にあたっての手続に瑕疵があり、それが重大ではなく、かつ、明らかに決議の内容に影響を及ぼさないとはいえないことから、被告プレカリアートユニオンを相手方として、平成30年9月8日、令和元年6月23日、令和元年9月15日の各総会における決議が不存在又は無効であることの確認を求めるものです。

原告らが本件訴訟において不存在又は無効であることの確認を求めている総会決議は訴状添付の「総会決議目録」のとおりですが、これには、清水直子氏をプレカリアートユニオンの代表者として選任する決議が含まれます。

もっとも、清水直子氏がプレカリアートユニオンの代表者として実施している行為は、本件訴訟の結論を俟つまでもなく、総会決議に重大な瑕疵が存在する以上、違法・無効な無権代表行為でしかありません。

しかし、原告らが本件訴訟において勝訴判決を得た場合は、清水直子氏のプレカリアートユニオン代表者としての一切の行為のうち、少なくとも平成30年9月8日以降のものが無効であることが公権的かつ終局的に確認され、それが無権代表行為であることについては、もはや争うことができなくなります。

プレカリアートユニオンとの「和解」は無効、「合法的な嫌がらせ」の街宣活動は違法行為に

法人の総会決議の効力に関する訴訟の判決は、いわゆる対世効を有するものですから、仮に本件訴訟において被告プレカリアートユニオンの総会を不存在又は無効とする判決が言い渡された場合、その効力はあらゆる関係者に及び、関係先及び取引先が平成30年9月8日以降に被告プレカリアートユニオンとの間でした全ての法律行為(契約、意思表示など)は清水直子氏の無権代表行為として無効なものとなります。

したがって、プレカリアートユニオンに解決金等を支払った場合であっても、プレカリアートユニオンとの和解を理由としてプレカリアートユニオン組合員との紛争が解決したと主張することができないばかりか、プレカリアートユニオンに対して納品した商品や役務の代金の支払を請求することもできません

また、プレカリアートユニオンにおいては、清水直子氏らが、役員報酬の決議さえ存在しないのに、そのことを組合員に秘したまま、自らの「行動費」として合計1000万円以上の資金を毎年引き出し、清水直子氏らの生活費及び遊興費としていました。この「行動費」も、当然に返還の対象となります。

他方で、原告らの主張を認める判決が言い渡された場合、清水直子氏がしてきた団体交渉の申し入れや街宣活動、インターネットでのブログ及びツイッターでの誹謗中傷、ビラの投函などは、すべて、憲法第28条並びに労組法第1条2項及び第8条の保護の及ばない不法行為となりますから、そのような不法行為の被害を受けた方は、清水直子氏を始めとした不法行為の行為者に対して、損害賠償を請求できることになります。

主要関係先には訴訟告知を予定

上記のように、本件訴訟においては、その結論によって多くの関係先の権利義務関係が異動することから、原告らは、本件訴訟の第1回口頭弁論期日が指定された後、主要な関係先に対して、民訴法上の訴訟告知の手続を採る予定です。

原告らは、本件訴訟の社会的な重要性に鑑み、少なくとも10件程度の関係先・取引先に対する訴訟告知を予定しております。

この訴訟告知を受けると、その後、補助参加をした場合でも、しなかった場合でも、判決の効力が及ぶことになります。

訴訟告知を受けた者は、補助参加をした場合、それを不許とする決定がなされない限り、一定の制約は存在するものの、原告らから独立して、補助参加人自身の利益のために、本件訴訟において訴訟行為をすることができます。

プレカリアートユニオン総会決議不存在確認事件の趣旨

決議なき高額役員報酬、非弁活動、反社会的勢力への献金——底なしの私欲追求と組合私物化

原告らは、被告プレカリアートユニオンにおける原告ら非正規職員に対する差別と収奪、ひいては、役員報酬等の決議に基づかない清水直子氏、中野千暁こと太田曉彦氏、そして稲葉一良氏(特定社会保険労務士)らによる数千万円の“行動費”の着服、2割もの拠出金を解決金から「源泉徴収」で中抜きする非弁活動、そして、東京高等裁判所の判決及び最高裁判所の上告棄却決定によって反社会的勢力(※1)と認定され、100名弱に及ぶ逮捕者を出している団体への現金手渡しでの献金等を深く憂慮しています。

プレカリアートユニオンに支払われた「解決金」は、そこで時給1000円程度(但し、残業代不払いにより時給400円)の低賃金で事務作業を担う非正規のパート専従者のために支払われるわけでも、本来の意味での組織強化に使われるわけでもなく、もっぱら、正当な決議によらず毎月のように増額される清水直子氏らの「行動費」や年に4ヶ月分以上のボーナス、1年に2回ものアメリカ外遊の費用といった特定個人の高額な報酬や遊興費へと消えています。

だからこそ、プレカリアートユニオン(もとい清水直子氏)は、組合員に対して公開義務のある会計(全ての財源とその使途、主要な寄附者の氏名)を一切公開していません。

また、平成30年12月頃には、自らの自宅に監視カメラを設置する費用であるとして12万円をユニオンから引き出したとのことですが、組合員が清水直子氏の自宅を訪れたところ、12万円を引き出してから1年弱が経過しているのに、玄関の内外のいずれにも、監視カメラは設置されていませんでした。

毎年700万円近い金員を”行動費”として着服しておきながら自宅の工事費を組合に負担させること自体の妥当性も疑わしいところですが、それ以前に、これは刑法犯に該当する横領行為であると指摘せざるを得ません。

清水直子氏は、自宅に監視カメラを設置するとしてプレカリアートユニオンから現金を引き出したのに、設置したはずの「監視カメラ」は存在していない。さらに、役員報酬が決議されていないのに、毎月少なくとも40万円もの「行動費」と賞与を、役員報酬の名目で、組合員に秘匿して引き出している。

これらの全てが、組合民主主義に基づく正当な意思決定において実施されているものですらないことから、司法判断を以てこれを是正するため、今回の提訴に及んだものです。

相次ぐ退職和解強要、清水直子氏による「アングラ交渉」の被害続く

当組合には、当組合からは一切勧誘していないにもかかわらず、現在も、毎月のように複数のプレカリアートユニオンの被害者が加入しています。

退職するつもりは毛頭なかったのに清水直子氏に不本意な退職和解を強要された、あるいは、公然と「プレカリアートユニオンでは、時間が掛かるのにお金になるとは限らない案件については、取り上げないことにしています」と言い渡され、団体交渉を放棄されたなど、組合員の雇用と団体交渉権を切り売りしていると評価するしかない内容の深刻な被害相談が寄せられています。

労働者を欺き、不本意な退職と底なしのアリ地獄のような貧困に陥れ、その果実を搾取して高額の“行動費”を適正な手続によらず着服する一方、使用者に対する街宣など抗議活動は「合法的な嫌がらせ」と豪語して開き直る清水直子氏らの行為は、労働組合法、民法及び日本国憲法の精神を侮辱し、清水直子氏ら自身の不労所得のためだけに地域社会・職場社会を破壊する醜悪なものであり、到底許されません。

プレカリアートユニオンとの取引停止及び証拠保全のお願い

そこで、関係先・取引先の皆さまにおいては、少なくとも本件訴訟が終了するまでの間、被告プレカリアートユニオンにおける代表者の地位に疑義があり、プレカリアートユニオン(清水直子氏)と何らかの取引をすれば皆さまにも不測の損害が及ぶ蓋然性が高いことを踏まえ、被告プレカリアートユニオンとの交渉及び取引、解決金の支払い等の一切を保留してください。

並行して、本件訴訟において原告ら勝訴の判決が言い渡された場合に備えて、清水直子氏らによる不法行為についての証拠保全(街宣活動の撮影及び音量測定、ツイッター・ブログの保存及び発信者情報開示請求など)に努めて頂くことを要請します。

ご連絡先

本件についてのご照会及びご連絡は、DMU総合研究所気付にてお願い申し上げます。この場合において、秘密は厳守いたします。

原告らは、代理人弁護士を選任しましたので、今後のご照会、ご連絡は、下記弁護士事務所までお願い申し上げます。

たま法律事務所
  弁護士 玉真 聡志(たまま さとし)先生
TEL:047-712-1240 / FAX:047-712-1241
https://www.tama-lawoffice.com/about/

※1……プレカリアートユニオン・清水直子氏が少なくとも数十万円を現金手渡しで献金していた団体は、東京高等裁判所の判決において、「反社会的なことをすることがある団体」すなわち反社会的勢力と認定されています。同判決は、団体側の上告が棄却され、確定しています。

DMU総研・代表のコメント

プレカリアートユニオン総会決議不存在確認等請求事件によせて

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プレカリアートユニオンが、労働組合でありがなら残業代を一切支払わず、障害を抱えたアルバイトのT君を時給400円で働かせ、しかも「アルバイトは労働者ではない」という理由で団交拒否に及び、そして、名古屋管理職ユニオン事件において16%の拠出金が「高額に過ぎる」として違法・無効であると判示さているにもかかわらず、20%もの拠出金と「費用」(清水直子氏談)を取り、しかもプレカリアートユニオンが訴えられた裁判の費用を組合員個人に支払わせるという常識では理解できない強欲さを示したことを契機として明るみに出た「ブラックユニオン」の問題は、今や週刊新潮をはじめとする各紙に取り上げられ、社会問題へと発展しています。

私は、このまま、労働組合そのものに「よく分からないけれども危険な団体」「いつも言いがかりをつけて騒いでいる怖い団体」というイメージが定着してしまい、職場や家族といった関係性の中で、堂々と組合活動の話ができなくなるのが恐ろしくてなりません。

ところが、現実には、(60年安保の当時にはその時代の情念があり、許容されていたと思いますが)時勢の変化を理解できず、また別に活躍の場を見つけることもできず、未だに旧来の”運動”のスタイルにこだわっている「変な人」、特定の政党やセクトの構成員や利害関係者という「金目の人」が労働運動のコアな部分を支配していて、そこに、あまりにも社会性が無いので会社員としてやっていけず、しかも、それを開き直っている「怖い人」が居場所探しの末に巻き取られる形で関わっていき”団結”する、そうした光景が、少なくとも(ユニオン運動センターに居た)私には映ります。

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社会から孤立、“サティアン”に成り下がったブラックユニオン

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ブラックユニオンは、”団結”しているつもりで、実際には、社会から閉じて”孤立”した集団に成り下がっていたのではないでしょうか。そうであれば、その事務所は、いわば”サティアン”ということになります。組合員に公開義務のある会計を公開しない、民主的な運営を提言すると”罪状ペーパー”や暴力、盗聴・盗撮を含む手段で排除しにかかる。

”サティアン”の内奥で、都合の悪い脱会者や被害者の会を率いる弁護士の”ポア”を命じる”グル”と、その手下たちの関係に瓜二つです。社会大衆が、このような恐るべき暴力的な集団を恐れ、同時に軽蔑していることに、当の本人だけが気付いていません。ここでも、件の”グル”たちが一時期、何を勘違いしたのか都内を始めとする各地で勇躍選挙戦に打って出て、みごと全員落選したという史実と重なります。

一般人の理解が及ばない孤立した集団として軽蔑されているブラックユニオンが「勝利」また「解決」と喧伝する労働争議も、会社からすれば、頭がおかしい人たちに絡まれてしまったので、手切金を支払った方が経済的に合理的だから、株主利益のためにそうしているというだけのことです。

職場で不当な解雇を受けたとき、不当な懲戒処分を受けたとき、それによって職場の仲間や家族の信頼を失ったとき、そして尊厳ある個人としての歴史を汚染された時の損失は、決して、たかだか数ヶ月〜数年分の賃金を得ることによって埋め合わせられるものではありません。

私は、プレカリアートユニオンのために働いていた立場ですが、未だに、不本意な退職和解の何が「解決」「勝利」なのか理解できません。清水直子氏は、組合員に「意地を張るな。」と恫喝して退職和解にサインさせようとしたことがありますが、目先の拠出金に目がくらんだのでしょうか。職場での人間関係があり、同僚と信頼関係を築いて働いた経験が一度でもあれば、こうしたことは絶対にできないはずです。

プレカリアートユニオンで、清水直子氏に迫られ、意に反して退職和解に追い込まれる人を私は見てきましたし、今現在も被害の相談に乗っていますが、このことを清水さんに指摘すると、恐らく、「会社が執拗に退職を提案してくるから、当該を説得しているに過ぎない。何が悪いんですか。」と言ってくることでしょう。

そういえば、復職して会社を良くしたいとして3年間も闘ったアリさんマークの引越社の事件も、争議を支えてきた組合員に何らの説明もされないまま、有村さんは退職和解をして消えてしまいました。

プレカリアートユニオンに噛みつかれた会社が執拗に退職和解にこだわるのも、まるで”サティアン”のようなブラックユニオンの体質と無関係ではありません。私に対して、事務所に貼り出しただけでなく、全国に500枚、マスコミや他の労組にまで送りつけた「罪状ペーパー」。暴力。そして盗聴・盗撮、生活保護のアウティング

プレカリアートユニオン・清水直子氏が当組合の仲間に仕掛けてきた嫌がらせは枚挙に暇がありませんが、まるで息を吸うように常識では考えられない嫌がらせを繰り返すような団体の構成員が会社に毎日来て、8時間もそこに居るというのは、品性と社会常識のある会社なら耐えられることではないでしょう。

その結果、会社が、気持ち悪さに耐えかねて手切金を払い組合員を退職させるのを「勝利」「解決」と呼んではしゃいだり、700万円近い”行動費”をもらっていないのに抗議活動を手伝ってくれる良心的な組合員を”リソース”と呼んでみたり、手切金を早く払わせるために会社に押しかけて騒ぐ作業を「合法的な嫌がらせ」と自ら豪語したりするのでは、もはやお話になりません。

労働組合には、ブラックユニオンのせいで、あたかも特殊で、一部の政治的な人や過激な人が暴れるための団体だというイメージが付いてしまいました。他方で、”クリーンな”労働組合は、みな御用組合です。

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”ベンチャー”より共感に基づく当たり前の組合活動を

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しかし、労働組合は、本来、特殊な人のための組織ではありません。

私も最近気がついたのですが、人間にとって、苦境に陥っている人や問題を抱えて困っている人の立場に同情し、可能であれば直ぐにでも助けの手を差し伸べたいと感じるのは、ごく普通のことです。

実際に私たちは、親族の中で、地域の中で、また職場で、いつもそう感じているはずです。

特定のコミュニティの構成員でなくても、例えばスーパーや駅で困っているお年寄りを見つけたら、なるべく助けようとしますよね。労働組合も、職場に支部がある場合とない場合とを問わず、そのような平凡な道徳感情を発揮して他者の役に立ち、それによって感謝される、仲間が増えるという、どこまでも平凡な団体であってもよいのではないでしょうか。

そうなれば、ごく当然の良識を持った信頼できる仲間が増え、多種多様な知見が組合に集まりますし、これは重要だと思うのですが、組合活動という居場所があることで、会社での経営者側からの評価や上司の機嫌に一喜一憂させらることもなく、労使関係という経済的な利害がない場所で社会的評価を確立する機会が得られます。

このことは、表面的な損得以前の問題として、精神的に非常に健全なのではないかと思います。

会社には、どんなに良心的な経営者によるものであっても、多かれ少なかれ経営権の失敗を労働者の能力や努力の問題にすり替え、査定や面談の度に、「評価とは、会社がするものだ。」などとして、現場のことは何も知らないのに、労働者の話も聞かずに”評価”を押し付けてくる傾向があります。

これは、特に零細・中小企業であればあるほど、経営陣も株主や取引先から同じような態度を取られているので仕方がないという側面があるのですが、私たち市民の相互の信頼と互助によって、いつかは変えていきたい問題です。

さりとて、そんな時、同じ立場の労働組合の仲間から信頼され、必要とされているという自負は、どれほど心強いものでしょうか!しかしながら、経済的な基盤は引き続き職業生活に求めることが、組合の財政をクリアにすることに繋がるでしょう。

ところで、清水直子氏は、自ら私物化したプレカリアートユニオンを「労働組合のベンチャー」であると自称していました。「合法的な嫌がらせ」の手段としての団体行動権、労組法の歴史の中で、多くの組合が苦心して固守してきた組合民主主義の放棄、そして”経営陣”の高額役員報酬……実に言い得て妙だと感じます。

しかし、(法律を守っている)ベンチャー企業が、業界の常識やテクノロジーの限界を破壊して成長し、その冒険的な挑戦のリスクに対する正当な果実を労使と株主が分配する組織であるのに対して(製薬業界などで顕著ですね)プレカリアートユニオンが破壊しているのは、組合民主主義の法理(労働組合法)と最低賃金法、それに、慎ましく暮らしている社会大衆の平穏な生活に対する希望、さらには、十分な養育と文化的資産、すなわち教養に基づく人間の健全な共感性に他なりません。

しかも、ベンチャー企業は、その冒険性の高さゆえに、往々にして事業に失敗し、財政基盤が脆弱であることから、ちょっとした計画違いであっさりと倒産します。財閥や商社がバックに居るような企業とは根本的に性質が違うのです。

倒産すると、事業計画を信じて出資した株主、金融機関、経営陣の全員が役割に応じて責任を取り、取引先に頭を下げ、解雇せざるを得なくなった従業員に謝罪し、分配する財産がないのに債権者集会を開き、つるし上げを受け、いわば”落とし前”のためだけに破産宣告を受けます。

原発で除染作業をする労働者の賃金が一般的な労働者の賃金よりも高いのと同様に、ベンチャー企業の高額な配当、報酬、賃金には、そのリスク負担に対する危険手当という側面があります(もっとも、原発労働者の賃金は、それでも不十分だと感じています)

ところが、清水直子氏は、プレカリアートユニオンの大会の代議員を全員指名し、会計を一切公開せず、自らが得ている役員報酬の金額も組合員に秘匿しています。これでは、経営陣が株主を指名する株主総会のようなもので、要するに、どんなに愚かで重大な失敗をしでかしても、一切責任を問われないのです。

団体交渉に失敗しても、解雇されるのは組合員、弁護士費用を払う羽目になるのも組合員です。時には、プレカリアートユニオンが訴えられた裁判の費用まで脅し取られます。私自身、プレカリアートユニオンと共同で被告(債務者)になった仮処分申請の費用を折半にしてほしいと申し出たところ、「それなら、組合との関係を考え直さざるを得ない」と脅され、支払う義務のない費用を負担させられました。

このように、冒険に伴うリスクとコストは組合員に押し付け、どのような失敗をしても責任を問われず、もっぱら組合員の雇用を危険に晒し、時には売り飛ばし、組合の資産という他人のふんどしで相撲を取る清水直子氏の何が”ベンチャー”なのでしょうか。

私も、若かった頃、ひょっとした弾みから旧知の友人と小さな会社を立ち上げたことがありましたが、応分のリスクを取り、迷惑をかけた人には頭を下げて回りました。他人のふんどしで相撲を取ったことはありません。

むしろ、取り切れなかった責任のことを思い出して、今でも悔やまれるぐらいです。しかし、これも特殊、殊勝なことではなく、人間として当たり前の感情だと考えています。

そのような人間として当然の共感を有しておらず、”ベンチャー”を標榜しながら他人のふんどしで相撲を取り、正当な決議なく高額な役員報酬を懐に収め、組合員を”アンダーグラウンドの話し合い”(清水直子氏談)で退職和解に追い込み、職場と生活を破壊する清水直子氏のことは、残念でなりません。

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”労働組合”——愛すべき小社会のために

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令和元年6月23日、久しぶりに立ち入ったユニオン運動センターの会議室で私たち原告が目の当たりにした光景は、まさに、人間としての理性と良心の全てがうち捨てられ、自覚なきままにサティアンと化した”労働組合”の姿でした。

私は、平成28年以来の組合員として、あれがプレカリアートユニオンの”大会”だと認めることはできません。

労働組合は、健全かつ正当な手段で社会から評価されることを放棄し、良心を失い、目の前の”グル”にすがりつく哀れなアイヒマンたちの”総統地下壕”であってはならない。

職場において誰よりも尊敬され、会社を牽引していくような、時には、”合理的”もとい短絡的な利害に思考を囚われた経営者にビジョンを叩きつけることもできるような、プライドと希望に満ち溢れた勤労者の団体でなくてはならないのです。

そんな”労働組合”という愛すべき小社会、その名誉に重大な汚点を残しかねないプレカリアートユニオン・清水直子氏らが一方的に開催した「大会」が、労働運動の歴史としても、法的効果としても”不存在”であることを確認するべく、提訴に及びました

DMU総合研究所 執行委員長  前田 史門

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5 件のコメント

  • こちらの記事はとても興味深く拝見させていただきました。内容が本当にそうなったとすると企業側などちゃぶ台返しの可能性もあり戦々恐々ですね。ご活動頑張って下さい。

  • 前田さんの仰る通りだと思います
    労組と企業がお互いを指摘しあい、高みを望むことがあるべき姿なのだと思います
    専従者の賃金?やテナント賃料などの固定費の為にアラを探し合法的に騒ぎ立てる
    労働者の意志を無視して和解に持ち込むなど、高みを望むなど程遠い存在
    残念なことにブラック企業もブラック労働者も多いことは確かです
    資金や嫌がらせなど大変だと思いますが、DMU総研が高みを追求する存在であり続けることを祈念しております

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